家のねこ達

 

我が家にはこれまで5匹の子たちが入れ代わりながら暮らしていました。
猫が家の中で動いているという風景は、なんとも微笑ましいものです。

夜中には静まり返った家の中をタッタッタッと軽く走る音。
そのうちダダダダッとなり、ドスン・バタンとなり、またダダダダッ~となって静かになります。
夜の運動会です。

そんな音を耳にすると段々可笑しくなってきますね。
本人たちは至って真剣なのですが。(^^♪

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家の猫を紹介します

 

😺一番目の子 チャコ

チャコは父の知り合いの家で5匹生まれた子の中から譲り受けた子です。
父はさほど猫が好きなわけではなかったのですが、生まれて一か月位経った頃にこの子に出会い、父の傍に来てチョコンと膝に座ったのが飼うきっかけになりました。

子猫の時には体の毛が白くて、目が青くて耳と顔の毛が薄い茶色でした。
その茶色を取って「チャコ」と名付けられました。
とても頭が良くて、すこしやんちゃで外を散歩することが日課でした。
実はこのころ私は猫が苦手で触ることも出来なかったのです。

でもチャコがそんな私に猫の可愛さを教えてくれたのです。
チャコに出会えなかったら今の猫好きの私はいなかったと思います。
生後一か月でうちの子になり、平成16年9月2日に亡くなるまで約10年間居てくれました。

😺二番目の子 たく

平成16年10月16日にやって来ました。
たくの名前は私が第一印象で決めました。

チャコが天国へ逝ってからそのさみしさを思い知らされたある日。
姉に「猫を失った悲しさはやっぱり猫が埋めてくれるよ」という言葉に、すぐにチャコの代わりを迎えるなんてチャコに悪いかなぁ、チャコがかわいそうだなぁという気持ちがあったのですが、ネットで写真だけでも見てみようか、という気持ちになり里親サイトを覗いてみたのです。

そこで出会ったのがたくでした。
そこには二匹の子猫の写真が載っていました。
その中の一匹に目がいき、一目でこの子がいいなと思いました。

写真の子はイタズラっこい目をした元気そうな子でした。
早速メールをしたのですがもう里親さんが決まっていると言われ、その場であきらめる事になりました。
もう一匹の子はすでに里親さんが決まっていて新しいお家へ行ったそうです。
とっても残念な気持ちでしたね。

すると、それから一週間位過ぎたころたくの写真を掲載していた方からメールがあり、「実は里親さんに決まっていた人が一週間たくと過ごしてみて、元気すぎるので自分は高齢なので少し疲れる」という連絡があったそうです。
それで戻されたそうなんです。

その方はもしも、私の気持ちが変わっていなければ里親になってもらえませんか?というのです。
もちろん!! OKです!と即答しました。
そこからはすぐに話が決まり、たくは一人で飛行機に乗って我が家へとやってきたのです。
やっぱり縁があったんですねぇ。

性格は穏やかで人見知りせず、よく食べよく遊びよく寝るという健康優良児のような子でした。
でも、猫エイズに罹り発症後半年余りで命を終えました。
生後2か月でうちの子になり、平成25年2月22日に天国へ逝くまで8年6か月一緒に居てくれました。

😺三番目の子 あや

あやちゃんも私が名前を付けました。顔を見た瞬間に出てきた名前です。
あやちゃんは、父の死後家に出入りしていたお坊さんが「よく行く食堂の外に猫がいるけど見に行くかい?」と言われすぐに出向いて行き食堂の換気扇の下でうずくまっているあやちゃんに出会いました。

すぐに家に連れて帰り汚れ切っていた体を洗いました。

一度では汚れが落ちずに三回洗いようやくきれいな白とグレーの二毛の模様が現れました。
とってもかわいい顔をしていましたがその体は痩せていて、元気が無く次の日に健康チェックの為に病院へ行きました。
そこで獣医さんから言われた事は、「白血病と猫エイズに罹っています」という言葉でした。

そして「大事にしてあげてくださいね」という言葉が付けたされました。ショックでした。
可哀そうでした。
あやちゃんはまだ生後2ヶ月くらいということ。
それなのにふたつも大きな病気になっているなんて・・・

腕の中の小さくて弱弱しい子猫を抱きながら愛おしさと哀れさを強く感じました。
私がその後あやちゃんのためにと行った事は、漢方薬でした。
ペット専門の漢方薬を扱うお店をネットで見つけ、薬剤師さんに相談しながら調合してもらい、あやちゃんに呑ませることが私の大事な仕事になりました。

毎朝あやちゃんを抱っこして、スポイトですくった緑色の液体を口の端から少しづつ飲ませます。
でも毎回あやちゃんは嫌がって飲んでくれません。
口をギュッと結んで「絶対飲まない」という意志をものすごく強く感じるくらいでした。

でも、そんな時は「あやちゃん、これを飲まないと元気になれないんだよ」「元気になってまたたくちゃんと遊ぼうね」と穏やかに話しかけると、あやちゃんはジッと私を見て「ね、あやちゃん飲もうね」と声をかけスポイトを口に持って行くと、あやちゃんはゆっくりと飲んでくれるのです。

そうして、その不味さ?に目をギュと瞑ってからゴクッと喉を鳴らして飲み込んでくれました。
緑色の液体が時には口から溢れて、あやちゃんの白い毛が緑色になってしまうこともしばしば。

でも、あやちゃんは頑張ってくれました。
とっても強い子でした。賢くて・・・我慢強くて・・いい子でした。
たくちゃんと一緒に過ごして仲良くいつもそばにいました。

平成16年11月2日にうちの子になって、平成17年12月2日に天国へ。 僅か1歳3か月の短い命でした。

 

😺四番目の子 はな

はなちゃんは平成18年6月23日に我が家にやって来ました。
はなという名前の通り花屋さんにいました。

母がその花屋さんに居る子猫を見つけ連れてきましたが、その時はたくちゃんが居て成猫同士だとけんかの元になると思い、飼う事が出来ないとなって、一度は花屋さんに戻したのです。

でも、次の日母が気になって様子を見に行くとあの花屋さんに居たのです。
母の姿を見てなのか、はなちゃんは母の後を付いてきたのでした。
もぉそうなったら放ってはおけなくなり再び我が家へやって来て、うちの子になりました。

次の日病院へ行くと成猫に見えたけど、生後2ヶ月くらいと言われて驚きました。大きく見えたので。
はなちゃんはとってもマイペースで、用事がない時には一人でゴロゴロしている子でした。
あまり遊びにも興味がなくチョッとチャチャッと猫じゃらしで動く程度で飽きてしまうのです。

たくちゃんと一緒に居たのですが、たくちゃんを抱っこしたりすると、やきもちをやいてたくを追いかけまわしたり、隅に追い込むとややしばらくにらみ合っていたりと、たくは防戦一方ではなちゃんはさしずめ、ボスという感じでしたね。

そんなはなちゃんですが、話しかけると必ず「にゃ」と短く応える子で、歩いている時など「はなちゃん」って言うと歩きながら「にゃっ」と言って返事がくるのです。
どんな時でも呼ぶと必ず「にゃっ」と言ってくれます。
たくちゃんのすることをよく真似してもいました。
ベランダから落ちたこともありました。

玄関ドアが開いていてその途端逃げ出して探したこともありました。
病気になってから抱っこする私の膝に二度ばかりおしっこをしたこともありました。
ストーブを覗いているようにジ~と顔を向けて座っていました。
床でゴロゴロが大好きで私を見るとゴロンとなって、顔を撫でてと言います。

はなちゃんは、乳腺腫瘍で病気が発覚してから半年で天国へ逝きました。

平成28年11月13日 10歳と7か月の命でした。よく、がんばりました。

😺五番目の子 ゆうき

現在居るのがこの子ゆうちゃんです。
ゆうちゃんは平成23年8月25日生後4ヶ月で我が家にやって来ました。
家の前の駐車場で大きな鳴き声をあげていたのです。

あまりにも鳴いているので見て見ると、若い男女の二人に頭を撫でられたりしていたので、てっきりその人たちの飼いネコだと思っていたのですが、ゆうちゃんを置いて二人はその場を離れて行ってしまいました。

その後も鳴き止まない様子に連れて来ようと思ったとき、先ほどの二人がまたやって来て今度はゆうちゃんを連れて行ったのです。
「よかった。あの人たちが飼ってくれるんだ」そう安心していたのですが、すぐにまたゆうちゃんは元に戻されたのです。
女の人の方が連れてきました。

その人はしゃがんで頭を撫でてしばらくゆうちゃんと過ごしていましたが、やがて一人で帰って行きました。
でも、ゆうちゃんはすぐに後を追って行きました。
私の家からはその様子が見えるので気になって気になって見つづけていたのです。

すると、今度は男の人の方がゆうちゃんを抱えて来て、家の裏にある公園の方へ歩いて行きました。
私はまたまた公園を見渡せる部屋へ移動して見ていました。
「どうするんだろう??」「まさか、変な事にならないよね」と不安が頭を過りました。
姿が見えなくなってしばらくすると、男の人がひとりで戻ってきました。もちろん手にはゆうちゃんはいません。

「いやだ!どうしたの!?」
ものすごい不安が襲い私はすぐに公園に行ってみました。
すると、猫が一匹泣きながら私の前を走り抜けたのです。
「あっ、あのねこだ、無事だったんだ」
ホッとしました。そして絶対探して連れて来ようと決めたのです。
走って行った駐車場へ行き声を掛けました。
「ねこちゃん、おいで、どこ?」

するとその子は車の傍からちょこっと顔を出して、その後すぐに鳴きながら走って私に飛びついてきました。抱っこしながら私が感じたのは、「小さい・・」それが第一印象。
「大丈夫だよ、家に行こうね」そう話しかけて、たくちゃんやはなちゃんが待つ家に連れて来たのです。

そうしてゆうちゃんもうちの子になりました。
ゆうちゃんはまるであやちゃんの生まれ変わりのようにそっくりです。
見た瞬間あやちゃんだって思ったくらいです。
末っ子らしいく?すごく甘えっこでいつも側から離れません。

たくちゃんとは約1年半、はなちゃんとは約5年一緒に暮らしていました。家で3匹同時と言うのはこの時が初めてでした。
今はひとりになりましたけど、甘えっこぶりは増したようです。
今年7歳になりました。病気もせず毎日元気に、相変わらずの大きな鳴き声をあげてのびのびと暮らしています。

こんなゆうちゃんでしたが、令和2年9月24日(木)午後9時14分 9歳と5ヵ月の命を閉じました。

食べ物を受け付けなくなって一ヶ月目最期は少し苦しみましたが、息を引き取った時の顔はとっても可愛らしく穏やかでした。

 

チャコ たくちゃん あやちゃん はなちゃん ゆうちゃん

この子たちが私に教えてくれたことがたくさんあります。
親が子供を守ろとする気持ち

見返りを求めない愛情
癒し
痛み
やさしさ
愛おしさ
喜び
笑顔
例えようのない悲しみ
失うことの痛み
過ごせる時間の大切さ
温もり

私に欠けていた多くの部分を、この子たちに気づかせてもらいました。
亡くした時も、出会った時も、必ず何かを教えてくれる。

小さいけれど、マイペースだけれど、存在そのものが愛おしく目の端で動いていたり眠っていたりする姿を感じることで、私も安心感を覚え穏やかなきもちを知ります。

これからもきっとまだ気づかない自分を教えてくれるかもしれません。

いつも、どんな時もこの子たちに伝える言葉はひとつ

 ありがとう -