今日も僕は空を見ている
あの雲 犬に似てる
「あー今 犬が天国へ行ったんだなぁ」
と思った
「 愉しかったか?」
大きな雲の塊が
ゆっくりと流れてゆく
やがて形を変えて
今度は猫の顔みたいになった
尻尾もある
「あ、猫が天国へ行ったんだ・・」
と思った
「しあわせだったのか?」
窓から見える空は
四角くて
動く絵本のようだ
雨の日は誰かが泣いている
風が窓をたたく日は
きっと誰かが怒ってる
って思うんだ
そしてまた
空は青くなって
ゆっくりと
雲が流れてくる
それが
鳥に見えたり
馬や 蛇に見えたりする
「あーまた動物たちが天国へ行った」
って思うんだ
もうすぐ僕もあの空の中に行くだろう
雲は僕を迎えてくれるかな
形を変えても僕だと解るように
風は流れてくれるかな
小さな窓から誰かが
見ていてくれるだろうか
もしも雲がこんな形をしていたら
きっとそれは
僕だ
バイバイの手のひら