私が「いのちの花プロジェクト」を知ったのは今から8年前になりますがテレビの報道番組の中だったと思います。
それは殺処分された犬や猫たちの骨を細かく砕いて土に入れ花を咲かせるという活動の紹介でした。
その過程で骨を細かく砕く作業に涙を流す生徒たちがいました。
そのシーンには胸が痛くなる思いを感じた事覚えています。
辛い作業だったと思います。
目の前にあるのは確かに骨だけど、そこには命が宿っていました。
過酷な外での暮らしをしていた子達かもしれないし、人と暮らしていた子かもしれない。
人の手によって捨てられたのかもしれないし、迷子になって見つけてもらえなかった子かもしれない。
様々な理由があるだろうけれど、「殺処分」されるという事はすでに死んでしまった子ではありません。
生きているのに収容期限が来たら「処分機」の中に入れられる「命」の事です。
ガス室と呼ばれる処分機の中に二酸化炭素ガスが注入され動物たちは昏睡状態に陥り
やがて死を迎えます。
昏睡状態と聞くと苦しみは少ないのではないかと思うかもしれませんが、ガス室は狭い場所です。
狭い場所が苦手な動物は恐怖のあまり暴れ出し壁に何度も体をぶつけたり、床を掻きむしったりします。
ガス室の壁や床にはその跡が残されているそうです。
なぜ最後にそんな恐怖心を与えられなければいけないのでしょう。
そうして消えて行った命が全国で数えきれない程あります。
その中で最後に残された
「骨」に目を向けてくれた
そこに宿っていた「命」に
想いを馳せてくれた方たちがいました。
亡くなった命を決して無駄にはしないその思いと行動に感謝と感動を強く覚えました。
その素晴らしい活動をここにご紹介したいと思います。
目次
いのちの花プロジェクトとは
命の花
青森県立三本木農業高等学校
「命の花プロジェクト」は、「青森県の動物の殺処分ゼロ社会の実現」のために、平成24年度から青森県立三本木農業高等学校動物科学科愛玩動物研究室がはじめた活動です。
青森県では、年間2,000頭以上の犬や猫の殺処分が行われています。生徒たちは殺処分の現状を知るため処理施設のある青森県動物愛護センターを見学しました。処理施設には殺処分された動物たちの骨が入った袋がたくさん積まれ、事業系廃棄物としてゴミと同様に処分され、土に還ることさえできない現実に生徒たちは大きなショックを受けました。
そこで、「高校生として命と真正面から向き合いたい」という強い想いから「命の花プロジェクト」活動にたどりつきました。これは殺処分された犬や猫の骨を砕き、土に混ぜ、花を育てる活動です。殺処分された犬や猫たちの「もっと長く生きたかった」という思いを花に命を与えることで遂げてほしい、この活動を通じて「命の尊さ」と「青森県の殺処分の現状」を訴えたいと考えました。そしてこの花が枯れた後は、土に還すことができるのです。
このような活動を継続していく中で、生徒は命の尊さを自ら考え自ら学びそして答えを出していくのです。反響の大きさに驚きながらも、自問自答しながら現在も活動を展開しています。
全文を引用掲載させていただきました。
そして、動画をご紹介したいと思います。
土に還り花を咲かせた小さな命
もしも、この活動がなければ苦しんで死んでいった子達の骨はゴミとして処理されました。
猫と暮らしていた身からすれば辛い言葉です。
でも、この子達は学生たちの手によってきれいな花を咲かせてくれました。
寂しく苦しかったはずなのに死んでもなお人間の目を癒してくれる花を咲かせてくれました。
その花を見た人がきれいだねと言って微笑んでくれました。
鉢植えの花の下で静かに眠るペット達。
もしも動物たちの神様がいるならこの子達が私たちにくれた癒しや、きれいな花を咲かせてくれた健気さを抱き締めてあげて欲しいと…
そんな事を思いました。
まとめ
この活動を行ってくれた青森県立三本木農業高等学校の動物科学科愛玩動物研究室の皆さんに、ひとりの愛猫家より、心からありがとうを伝えたいと思います。
そして、一日でも早くみなさんのこの活動の必要がなくなることが、一番のありがとうのお返しになるのだろうと思います。
私も自分に出来る事やっていきたいと、そう思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。