ねこちゃんが風邪のような症状を見せている、と感じた時、人間の風邪引きのように、温かくして寝ていましょうね。という訳にはいきませんよね。
かといって、人間用の風邪薬を飲ませる等はもってのほか。
そんなことすると一大事です。(・_・;)
今回は猫風邪について、その症状や原因・予防法などを見ていきたいと思います。
こんにちはnorikoです。
うちの子達はゆうちゃんが鼻炎でしたけど、その他の子達は猫風邪は経験がなかったですね。
人間の風邪もインフルエンザもウイルス感染によるものですが、猫ちゃんの風邪はどのようなウイルスが原因なのでしょうか?
目次
猫風邪を引き起こすウイルス
猫風邪という病名はないのですが、症状が私たちが経験している風邪と似ている事から、猫風邪と呼ばれています。
猫風邪は主に、猫ヘルペスウイルス1型と、猫カリシウイルスの感染症が多いです。
この他にも、クラミジア・マイコプラズマ、という病原菌がありますが、上記の2つが大きく関連していると言われます。
では、これらの細菌に感染した場合どのような症状が出るのでしょうか?
猫ヘルペスウイルス1型
このウイルスが原因となって起こるのが、ネコウイルス性鼻気管炎というネコ上部呼吸器感染症です。
上部呼吸器というのは、鼻・口・咽頭・喉頭 の空気の通り道になる部分です。
感染すると、食欲不振・元気がなくなる・発熱・くしゃみ・鼻水・よだれなどの症状がでます。
高齢猫ちゃんや子猫の場合は、感染すると重篤化する場合があります。
これは免疫力が低下しているために、肺炎へと進む可能性があるからです。
☜ 写真はネコウイルス性鼻気管炎の子猫
ネコカリシウイルス
このウイルスが原因の場合は、猫カリシウイルス感染症という、これも呼吸器感染症のひとつです。
症状は、高熱・くしゃみ・鼻水・食欲減退などで、症状が長引くと口内炎や潰瘍が口の中に出来て来て、そのためよだれや口臭などが見られます。
その二次感染として、肺炎に進行すると最悪死に至る場合もあります。
☜ 写真は口内炎ができた猫
クラミジア
猫クラミジア感染症があります。
症状は、目や鼻からクラミジアが体内に侵入し、粘膜が炎症を起こすことで目やにや結膜炎を発症します。鼻水・くしゃみ・咳なども現れます。
感染してから、3日∼10日後片方の目が炎症を始め、結膜炎の症状が出てきます。
さらに症状が進むことで、もう片方の目にも同じ症状が出てきます。
生後2∼6ヵ月程の子猫がかかりやすい感染症です。
感染経路
猫ヘルペスウイルス感染症・猫カリシウイルス感染症・猫クラミジア感染症共に、すでに感染している猫からの感染です。
● 感染している猫からの飛沫感染 (くしゃみ・咳など)
● 接触したことによる感染 (グルーミング・食器の共有・ケンカなど)
● 母子感染 (母猫が感染している場合)
ねこクラジミアだけは、人に感染することがあります。感染している猫ちゃんの目やになどを直接手に付けてしまい、そのまま自分の目を触ったりした場合など、結膜炎を起こすこともあります。(感染は稀ですが)
猫ヘルペスと猫カリシウイルスは、ウイルスの型が異なるために、猫 → 人、人 → 猫 へ移る事はありません。
これらのウイルス(ヘルペスとカリシス)は一度感染すると、潜在的に残りますので、症状が治まったように見えても、免疫力が低下している場合等に顔をだすきっかけになります。
再発防止のためには、普段から免疫力を高く保つ必要がありますね。
予防法
一番の予防は、感染している猫と接触しない事ですね。
特に外にいる猫達には、感染している子が多いので、外には出さない。網戸などでの対面でも、飛沫感染しますので、避けた方がいいですね。
また、飼い主さんが外の猫に触れた手で、ねこに触れると感染する場合があります。
手を洗ってから猫ちゃんに触ってくださいね。
複数飼いの場合は、すでに感染している猫ちゃんがいたら、可哀そうですが、隔離した方がいいですね。
食器やよだれなどからも感染しますので、ケージの中で飼う方がいいと思います。
ワクチン接種
年に1回の接種が有効です。
ネコ3種・5種・7種のワクチンがあります。
これらは100% というわけではありませんが、接種することによって重篤化を防ぐ役割にもなります。
混合ワクチン | 予防の種類 |
3種 | ネコウイルス性鼻気管炎・ネコカリシウイルス感染症・ネコ汎白血球減少症(猫伝染性腸炎) |
5種 | 上記3つに加えて、ネコクラミジア感染症・ネコ白血病ウイルス感染症 |
7種 | 上記5つに加えて、ネコカリシウイルス感染症FC-28・FC-64 |
接種は3種以上がいいと思います。
ワクチンは、子猫の場合なら、1回目は生後8~10週くらいで。2回目は、それから1か月後。
野良ちゃんを迎え入れた場合は、保護してすぐに1回目を。2回目はそれから約1か月後位が目安ですね。
理由としては、子猫は母乳から細菌や病気に対する抗体を得ます。でも、それも約2~4ヶ月程で消えますので、その後はワクチンを接種する事で抗体を得る事になります。
成猫になっても年に1回のワクチン接種は受けた方が安心ですね。
ワクチンの効果が出てくるまでに2~3週間はかかりますので、外に出したりせずにいてください。
接種後は2日位は元気がないかもしれませんが、回復してきます。
ワクチン費用
地域や病院によって異なりますが、平均すると
3種混合ワクチン 3000円~5000円
5種混合ワクチン 6000~7000円程です。
7種混合で10000円以内というところです。
治療法
猫風邪とみられる原因によって治療法が異なります。
〇 ネコヘルペスウイルス感染症 → 抗ウイルス剤の投与
〇 ネコカリシウイルス感染症 → インターフェロン・点眼薬
〇 ネコクラミジア感染症 → 抗生物質
まずはウイルスの活性化をを抑えるという治療で、症状によって他の治療が変わって来ます。
鼻水や咳止めのために内服薬を用いることもあります。
薬が飲めない状態の場合は、注射で対処することもあります。
まとめ
ねこちゃんも風邪の様な症状に罹ることがありますね。
✅ くしゃみが1日何度も出ている。
✅ 鼻水が出ている。
✅ 咳をしている。
✅ 熱がある。(猫の平熱は38度位ですから39度を超えたら発熱)
✅ 涙目になっている。
✅ 食欲がない・元気がない。
このような変化が見られたら、受診してみてくださいね。(^^)/
最後まで読んでいただきありがとうございました。