猫のこの表情はクサイッ!訳ではなかった「フレーメン反応」と嗅覚

noriko
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こんにちはnorikoです。今回取り上げるのは猫ちゃんの一度は見たことがあるというこんな顔(゚д゚)!の意味を見ていきたいと思います。

上の写真の様に臭いを嗅いだ後に見せるこの表情

口を少し開いて一瞬フリーズしているような状態になっている事ありますね。

これは生理現象で「フレーメン反応(現象)」と言います。

決して臭すぎて口が閉じられないという訳ではないですね。(*^^*)

では、これはなぜ起こるのでしょうか?

目次

猫の嗅覚について

猫の嗅覚構造と名称

猫には臭い(空気中にある細かい分子)を嗅ぐ時は、鼻から空気と一緒に吸い込み → 鼻腔(びくう)を通り → 嗅上皮(きゅうじょうひ)の中にある嗅細胞(受容器)へと運ばれます。

この嗅細胞の数が人では約1000千万個に対して猫は2億近くあるといいます。

そして、嗅細胞の数が多ければ嗅上皮(下図の赤い部分)の面積も大きくなることが嗅覚が鋭くなるという事に繋がるのですね。

因みにこの嗅上皮(きゅうじょうひの表面積は、人間は3㎠前後に対して、猫は20㎠あるといいますのでかなり広いですね。

※ <犬の嗅上皮面積は150㎠>

嗅球(きゅうきゅう)(下図茶色の部分)という部分がありますが、これは臭いの情報処理に関わる部分で人より大きいサイズを持ち、その細胞数は凡そ6700万個で人より1500万個も多いそうです。

また、猫の鼻は湿っていますがこれは鼻腔内からの分泌液で、ニオイの分子を吸着しやすくするためです。
そこから様々な情報を得ています。

知っている猫か、敵なのか、食べていい物か、縄張りかどうかetc

逆に鼻が乾いている時には臭いが感じにくいという事にもなります。
そのために食べ物のニオイがキャッチ出来ず、食べていい物か悪いのかの判断に影響を与え、食餌を摂らなくなったりすることもあります。

猫の鼻が乾いている時

猫の鼻が乾いている時とはどんな時でしょうか

〇 寝起きの時・老化 👉 体をあまり動かさないために代謝が悪くなり、分泌液の不足になる

〇 脱水 👉 水分不足による分泌液の減少

〇 季節により乾燥した空気の中にいる時

フレーメン反応が起こる理由は

猫が感じ取る臭いの中にはフェロモンというニオイの物質がありますが、このフェロモンだけは別のルートで感知するのです。

それが鋤鼻器(じょびき)という器官で、別名ヤコブソン器官 とも呼ばれています。(上図 緑色の部分)

フェロモンが前歯の裏にある小さな穴(管)からヤコブソン器官 へと運ばれますが、その際に口を半開きにしてより多くのフェロモンを感じ取ろうとします。

そのために独特の表情になるんですね。

馬などで上唇をめくりあげて、まるで笑っている様な画像を見たことがありませんか?
あの表情もフレーメン反応なんです。

✅ ヤコブソンとは発見者の名前から付けられました。Ludvig Levis jacobson(1783~1843)

「デンマーク 解剖学者・内科医」

猫が出すフェロモンとは

猫にはフェロモンを分泌する部位があります。

  • 尻尾
  • 肛門の周り
  • 足の裏
  • 横腹

飼い主さんの足元に来て横腹をこすりながら歩いたり、を自分の好きな場所や物にこすりつけている場面などよく見ます。
大好きだよの意思表示ですね。

また、いつも同じ場所で爪を研いだりしているのも足の裏から出るフェロモンを着けているのです。自分の場所だよ!って感じで。


尻尾で飼い主さんの体に触れるのもお気に入りの印です。


自分の肛門周りを手入れしている時に、フレーメン反応を示すのはよくある光景ですが、しっかりとフェロモン確認をしているのです。

時どきお家の人の靴下のニオイを嗅いで口を開けている事がありますが、どうやら人間の足のニオイがフェロモンに似ているからではないか?と言われています。

このフレーメン反応を知らないでいると、靴下を履いていた人はチョッとショックですよね あの顔されると(^-^)

フェロモン(pheromone)は、動物または微生物が体内で生成して体外に分泌後、同種の他の個体に一定の行動や発育の変化を促す生理活性物質のことである。

まとめ

フレーメン反応(現象)いかがでしたか?

フェロモンを感じ取る際にあの表情になっていたのですね。

長年猫と暮らしていましたが、知らない事まだまだありそうです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ABOUTこの記事をかいた人

猫のいる風景が大好きなnorikoです。 猫大好きですが現在はみんな天国へ逝ってしまったのでぬいぐるみの猫ちゃん達と暮らしています。